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◆ 音楽家・芸能人・制作者…2014ユン・ジョンシンの歩み

「笑わせる芸能人、真剣な音楽家、悩み多き制作者、鋭い審査委員。ユン・ジョンシンのカテゴリーは本当に複雑だ。あえて分類するなら音楽家と統称するだろうが、そうするにはユン・ジョンシンの行動範囲は、普通の音楽家と比較してとても広い。誰よりも勤勉だった、そして今でも勤勉な自分自身をグレードアップしてきた結実だ。もちろん「一つの井戸だけを掘る」音楽家もすごいが、あえてユン・ジョンシンに「反旗」を掲げることができないのは、それぞれの役割を十分に果たしているためだ。「絶対的成果」に対する評価は交錯することもあるだろうが、歌手、オーディションの審査委員、芸能人、制作者のすべてを成功裏にやり遂げている印象的なケースだ。

ユン・ジョンシンのスケジュールを見てみよう。Mnet『スーパースターK6』とMBC『ラジオスター』、JTBC『内情サロン』に出演している。ミスティック89のボスであるユン・ジョンシンは、所属歌手のプロデュース、事業的戦略についても悩んでいる。毎月『月刊ユン・ジョンシン』の音源を発表していて、全国ツアーと年末公演の準備をしている。ユン・ジョンシンは「飽和状態です。減らせば良いのですが、順位を決めることができません」と話した。しかしこのように忙しく過ごす日々に、今や慣れたようだ。ユン・ジョンシンは「“熱心に”ではなく“そのまま”生きています。いつかは減ってゆくでしょうが、今はこの程度にするのが良いのではないかと思います」と話した。

興味深いのは、各カテゴリーのユン・ジョンシンが発散する多彩さだ。最近『HIDDEN SINGER3』で新たに確認した「歌手ユン・ジョンシン」は、「深くディテールな感性」を歌った。『月刊ユン・ジョンシン』を通して、やりたい音楽を自由に解明するミュージシャンだ。プロデューサーユン・ジョンシンは所属歌手の音楽的方向を提示すると同時に、大衆性から完全に自由になれない位置から絶妙にハンドリングする。ミスティック89の代表ユン・ジョンシンの1番目は利潤追求だ。彼は徹底した経営者マインドで武装した。そうかと思えば芸能人ユン・ジョンシンは「音楽を売らない」、笑いが1番目の芸能人だ。

音楽とバラエティの混在禁止、プロデューサーと経営者の線をひく。ユン・ジョンシンは「音楽をする時、バラエティをする時、会社を運営する時、極端な分離が必要です」と話した。もちろん最初は偏見混じりの視線から自由にはなれない。それを消すのは完全にユン・ジョンシン本人の役割だった。「結局は辛抱でした。初めから評が良かったわけではありません。バラエティをやって10年を超えましが、両方とも確実にできるという気構えを乱さずに、一貫して持っていました。バラエティ界にいると、バラエティも専門性がある分野なので、浅く陥るのは良くないので」

「足りないのが賢明なこと」と言うユン・ジョンシンだが、ミスティック89のボスモードに戻ればまた変わる。歌手たちが夢を見られるようにアシストする温かい助力者だが、夢だけを見る制作者は警戒する。「会社は事業性が一番で、その次が正統性です。会社を立ち上げながらカラーに対する話をしますが、音楽をする人たちをスカウトして、アルバムを作ることがカッコいいだけではいけません。制作者たちがあまりに芸術だけを語るのは違うと思います。基本的に会社の役割は、歌手が歓声をたくさん受けて販売に成功し、人々の反応を引き出すことを助けるもので、芸術はそれをする人々の役割です」


そのような観点から見た時、ミスティック89を音楽コンテンツ中心の企業に育てたユン・ジョンシンの歩みは成功的だった。パク・チユンとキム・イェリム、エディ・キム、ピュア・キムなど所属歌手を大衆に色のあるミュージシャンとして上手く紹介した。会社の勢いも拡張した。今年3月に俳優ハン・チェア、シン・ソユルなどが所属する家族アクターズと、7月には歌手ガイン、チョ・ヒョンウなどが所属するA POPエンターテインメントと合併を進めて、音楽産業だけでなくドラマ、バラエティ、映画など、大衆文化産業全般で活躍する総合エンターテインメント社に飛躍した。今年9月には大衆音楽フェスティバル「メロディ・フォレストキャンプ」を盛況裡に終えた。「平凡な音楽をする人たちのステージ、普遍的な観客のためのフェスティバルを作りたかった」という彼の考えが功を奏した。

歌手ユン・ジョンシンの歩みも根気強い。2010年4月から始まったユン・ジョンシンの音楽プロジェクト『月刊ユン・ジョンシン』は5年間続いている。月刊雑誌のように毎月一曲ずつ発表して、70曲余りが蓄積された。故シン・ヘチョルは『ラジオスター』で、『月刊ユン・ジョンシン』の素晴らしさとうらやましさを表現したことがある。ユン・ジョンシンは『月刊ユン・ジョンシン』を、「5年間にわたって臨床実験した病院のよう」と比喩し、「データが多くなりました。デビュー20年を超えた人たちが、生き残ることができる重要なキーと考えます。多くの人々が一緒にすればさらにおもしろいでしょう」とした。

『HIDDEN SINGER3』はデビュー25年の歌手ユン・ジョンシンの足跡に新しく照明を当てた。今聴いても野暮ったくなく、2014年に暮らす私たちも共感できる普遍的な歌のパワーを伝えて、音楽家ユン・ジョンシンの存在感を刻み込んだ。少し残念に聴こえるかも知れないが、以前のユン・ジョンシンは大衆歌謡界に驚くほどの革命を起こした天才ミュージシャンでも、ものすごい人気を得た歌手でもなかった。しかしユン・ジョンシンは粘り強くもあり、他の人々より勤勉で挑戦を怠らなかった。「広く好かれますが忠誠的なファンダムはいませんでした」というユン・ジョンシンは、そのおかげでやりたい音楽を気兼ねなく思い切りやって、有閑知識人気質が多いミュージシャンの間で、“勤勉”をモットーにきちんとデータを蓄積した。「怖がりではない方です。私の存在自体が揺さぶられる失敗でなければ、私は失敗が怖くありません」という彼は、挑戦的で奇抜な事業戦略を陣頭指揮する制作者となった。

「もう少し熟した音楽とバラエティをしなければならないし、守ってあげなければならない人たちもできました。ミスティック89らしいキラーコンテンツが、どのように誕生するのかも見守ってください」 ユン・ジョンシンの昨日より今日に、今日より明日の歩みに注目している。[写真=ミスティック89]