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     8月のクリスマス     
8月のクリスマス(8월의 크리스마스. 1998)

監督:ホ・ジノ、
出演:ハン・ソッキュシム・ウナ
封切り: 1998. 01. 24
ジャンル:ドラマ
死を目前にした写真師ジョンウォンと、純粋な微笑みの美しい駐車取り締まり員のタリムの穏やかで胸痛い愛を描いた映画。
ホ・ジノ監督のデビュー作であり、ユ・ヨンギル撮影監督の最後の作品で、ハン・ソッキュ、シム・ウナが主演した。声高でなく、深い余韻を残す美しい作品。第34回、白象芸術大賞及び、国内外映画祭で多数受賞。

あらすじ

ジョンウォン(ハン・ソッキュ)は、小さな写真館を経営している。父の視力が衰え仕事ができなくなったため、ジョンウォンが譲り受けたものだ。
ジョンウォンの写真館には、幸せそうな家族写真や、初恋のジウォン(ジョン・ミソン)と笑って撮った白黒写真、そして父が撮った過去の写真が飾られている。この写真館には中学生たちが女学校の団体写真を持ってきて、自分の好きな女学生を拡大してくれと騒いだり、頭の大きな女のエピソードが与える懐かしさ、若い頃の写真を持ってきて復元していくおばさんの過去への香り、死を前にしたおばあさんが一人で訪れてきて、影幀写真を撮るという涙の出るエピソードがあふれる。

ジョンウォンは30代中盤に立ち入る。彼は今後どのくらい生きられるのか分からない。彼は死を控えていた。だが今までジョンウォンは多くの感情を通過して、やっと死を静かに受け入れる準備ができるようになった。ジョンウォンの傍らには早世した母の役まで預かって人生の半分を生きてきた父(シング)、時折やって来る結婚した妹のジョンスクがいる。
ジョンウォンの残りわずかな時間はそうやって静かに流れていた。そんなある日、タリム(シム・ウナ)という女性が現れる。彼女はジョンウォンの写真館の近くで駐車の取り締まりをしている女性だ。毎日似かよった時間に写真館の前を通り、取り締まった車両の写真を預けていくタリムは、徐々にジョンウォンの日常に入り込む。

二十歳序盤のタリムは大胆で活気にあふれる。真昼の日差しを避けて写真館にやってきては、夏が嫌いだと文句を言う。ジョンウォンは死にゆく自分とは違い、これから人生が始まるタリムから初夏の果物の瑞々しさを感じた。タリムはジョンウォンに惹き付けられていく。彼女がジョンウォンに惹かれる理由は、彼の持つ安らかさのためだ。フィルムを入れて欲しいと大胆に頼んでも、何も言わずに微笑んで入れてくれ、駐車の取り締まり中にあった不快な出来事にたいする不平を言っても言葉無く聞いてくれる。彼女はジョンウォンの胸に穏やかな波紋を起こす。ジョンウォンは新しい人に出会い、新しい事を始めるには自分に残された時間がそれほど多くないことをよく知っている。

だがジョンウォンはタリムが写真館に来る時間を待つようになる。突然ジョンウォンの様態が悪化して病院に担ぎ込まれた。ジョンウォンはタリムに会うのを恐れる。生きたくなるのがどんな事か知っているから。ジョンウォンの状態を知らないタリムは、ドアの閉じられた写真館の前を何度か行き来していた。待ちきれないタリムは、手紙を書いて写真館の閉じたドアに挟み込む。
家に帰ってきたジョンウォンは、タリムの手紙といつか撮ってあげた彼女の写真を見て涙を落とす。タリムはもう写真館に現れない。ジョンウォンは駐車の取り締まり員に尋ねて、勤務地を移したタリムに会いにいく。

だがカフェに座って忙しく働くタリムの動線を、指で描いて見守るだけで帰ってきてしまった。クリスマスを数日後に控えて、ジョンウォンは自分の影幀写真を撮った。ジョンウォンは再び病院へ。また帰ってくることは難しいようだった。クリスマスイブ。タリムが写真館を訪れる。写真館は出張中の札がドアで揺れて閉まっていた。館内をじっと見つめるタリムの視線が一ケ所に留まり、その顔に驚きが少しずつ浮かんでくる。くるりとドアに背を向け、両手に息を吹きかけるタリムは顔一杯の笑顔。微笑んだまま離れるタリムの後の写真館の陳列棚には「世界で最も明るい笑顔の彼女の写真」が額縁に入って飾られていた。その上にクリスマスキャロルが流れる。

監督紹介
私たちの生を、死までも仰ぐ暖かい視線。
ホ・ジノ監督は世の中に向けた暖かな眼差しを持っている。そのカメラはテクニックを駆使しない。だが彼が語ろうとするところ、すなわち主題に近づく説得力は見るに値する。そのデビュー作の<8月のクリスマス>は、アカデミー卒業作品の短篇映画<屑鉄のために>と同じ脈絡 - 世の中に対する暖かい視線-と読むことができる。
<屑鉄のために>では中古自動車ブローカーの主人公が、女性だけは新しいものを願うが、結局中古の女性を得るようになるというあらすじである。監督は中古もきれいにすれば新しいものより良いという事を見せる。<8月のクリスマス>では「死に行く者の心情」と「死を目前にした男性と、活気あふれる若い女性、駐車取り締まり員との間の短い愛」に対する処理方式は、やはり悲劇的というよりはむしろ多情多感な方に近い。

このような監督の視線は、ナレーションよりも日常のディテールを通して具体化され、微細な感情の変化を逃さない繊細な演出力で、テーマに対して静かに淡々と接近していく。ホ・ジノ監督は、この映画で死を前にした男性の愛と、死を凝視する暖かな視
線で世の中に対する考えを描き出している。
1963年 チョンジュ出身
1989年 延世大哲学科卒業
1992年 韓国映画アカデミー、入学(9期)
1993年 韓国映画アカデミー、卒業作品
<屑鉄のために>バンクーバー映画祭に招請
<クソムに行きたい>(パク・グァンス監督)演出部
1994年 <美しい青年、チョン・テイル>(パク・グァンス監督)、シナリオ共同執筆
1997年 <8月のクリスマス>演出




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