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監督ペク・スンファ(백승화 감독)

映画『歩き王』(監督ペク・スンファ)が観客に伝えたいメッセージは明白だ。 夢を持てということ、夢に向かって全力疾走しろということが、誰かには暴力的かもしれないということ、ペク・スンファ監督は夢が無くても良いと、夢があってもゆっくり歩いても良いと、疲れたら休んで行っても良いということ。 

『歩き王』は、一般的な青春映画の軌道を逆走する作品。 “青春の夢”を物語る数えきれない量の映画が「白く燃える」情熱を語る反面、『歩き王』は何故そんな風に生きなければならないのかと、反問する。

ペク・スンファ(34)監督に会った。 監督にこの不埒な“口答え”について聞いてみた。

-封切を控えている。 長編劇映画は初めてだが、気分はどうか?

「すっきりもしたし、封切りされればちょっと惜しくもある。 小さな作品を作ってきたが、いつもそうだった。 今回は、後半作業がかなり苦労した。 すっきり気分がいつもより大きい」

-後半作業は、何故苦労したのか?

「長編劇映画が初めてだから、手が掛かった。 以前に作った作品とは異なり、多くの人と一緒に作業したからそうなったのだろう」

-『歩き王』は結局、青春映画。 ドキュ形式に作りはしたが、“必ず大きく挙げるもの”もまた、大きく見ると青春者。 そしてこの作品は、後続編まで出た。 そんな状況で、青春についての話を取りあげた理由は何なのか?

「“必ず大きく挙げるもの”を作る時、27歳だった。 必ず青春に関する物語を作ろうとしたのではなく、その時の自分と自分の周辺の人々の話を映画にした。 意図的にではなかったが、『歩き王』を作りながら結論的にまた青春映画を作ることになった。 しかし、僕の映画を貫通するのは青春というよりは“ルーザー”だと思う。 “必ず大きく挙げるもの”の主人公であるバンドは、他人からルーザー扱いされる部類で、『歩き王』の“マンボク”(シム・ウンギョン)は乗り物酔いというハンディキャップがあり、得意なこともやりたいことも無い人物。 青春も青春だが、こんな人物たちを扱うのが好きなようだ」 

-メッセージが印象的だった。 「夢に向かって走ろう」という一般的な青春とは異なり、「ゆっくり行こう」という話ではないか。 このメッセージはどこから来たのか?

「最近の10代後半、20代前半の世代が受ける圧迫の種類が、僕の学生時代に感じたそれとはちょっと異なるようだ。 僕の年代が受けた圧迫は、シンプルだった。 勉強さえよく出来れば良かった。 しかし、今は勉強と一緒に夢まで話す。 才能を求めてそっちの分野を掘り下げていかなければならない。 テレビ特別講義のようなものでも、そんなことを言う人が多い。 『勉強が重要なのではなく、才能を発見し、それを啓発せよ』という式の話をする。 そんなのもまた、ひどく圧迫に感じられる。 そんなのから来る反発で、この物語を作ることにした」

-まだ封切りもされていない状況だが、『歩き王』への自己評価はどうか?

「まだよくわからない。 時間がもっと経たないと判断できない。 結果については、大きな期待をしていない。 大きく失望しなくない。 それでも、この映画に投資した方々に損害が無い程度にはなって欲しい。 その程度の報酬のある作品になって欲しい」