Home > エンターテイメント > スターインタビュー > 『Two Weeks』のイ・ジュンギ「危険なシーン、代役なしで演じた理由は…」

『Two Weeks』のイ・ジュンギ「危険なシーン、代役なしで演じた理由は…」
イ・ジュンギは、MBC水木ドラマ『Two Weeks』のシノプシスを見て非常に悩んだ。切々とした父性愛演技が必要だったからだ。女心を揺さぶる30代序盤の俳優、しかも父性愛の感情を感じたこともない彼だった。上手くいけば元々だが、そうでなければ何年間か作品が入ってこないこともあり得るとも考えた。審判台に上がる気分で『Two Weeks』に乗船した。結果論としてイ・ジュンギの『Two Weeks』の選択は正しかった。俳優イ・ジュンギの存在感を証明し、演技のスペクトラムをさらに広げた。『Two Weeks』がウェルメイドドラマという評価を得るのにイ・ジュンギの功が大きかった。

『Two Weeks』が放映終了して2週間、イ・ジュンギは「憂鬱で気がめいって空虚感に陥り、毎日人と会った。作品をしながら3ヶ月もの間ありとあらゆる感情を全てぶちまけたので、空っぽだった。酒を飲みながら自分も知らずに涙がぽたぽた流れる時もあった。周りの人々が「壊れた」って表現していた」と話した。

『Two Weeks』はそれだけ彼にとって大変な作品だった。やっと作品を始めた新人俳優というわけでもないのだが、どれ一つをとっても簡単なものはなかった。大変なことは百も承知の上で、イ・ジュンギはなぜ『Two Weeks』を選択したのだろうか。

「『Two Weeks』は突然入ってきたシナリオでした。最初は出来ないって言ったんです。若い父の父性愛演技、上手くいっても元々だって思っていました。ソ・ヒョンギョン作家からとりあえず会おうって言われてミーティングを行なったんですが「イ・ジュンギを完璧に変身させてみせる」って言われました。でもその席で「明日すぐ決定をしてほしい。イ・ジュンギが1番目だが、断わられたらすぐに2番目、3番目の人と会ってドラマを進行しなければならない」って言われました。そんな風にしてシノプシスを受け取って4日目に出演を決定したんです」

そうやって『Two Weeks』に乗船したのだが、最初の台本リーディングからプライドを失った。ソ・ヒョンギョン作家は1、2次台本リーディングの後、イ・ジュンギに「足りない」と指摘した。イ・ジュンギは「これまで現場で演技しながら答えが出なくてぶつかったことはあったが、台本リーディングの時から指摘されるなんて思いもしなかった。初めて経験した。プライドを失いもしたし、作家から「僕がチャン・テサンを掴むことが出来なければ、16部まで行くことが出来ない」って思われもした」と話した。

ドラマの中のイ・ジュンギは、脱走犯の身だったが、娘を救いたいという一念で孤軍奮闘しながら視聴者の涙腺を刺激した。憤怒する脱走犯でもあるが、娘の前では物悲しい父親だった。イ・ジュンギはチャン・テサンキャラクターに完璧に溶け込み、好評を得た。しかしイ・ジュンギは「全てが初めての感情だったので大変だった」と打ち明けた。

「僕の歳で父性愛を演じなければならなかったんですが、周辺では「イ・ジュンギが出来るだろうか」という視線が多くありました。審判台に上がる気分でしたよ。ぎこちない演技をして視聴者と共感帯が形成できない瞬間、あり得ないドラマになるからです。実際に指摘も受けました。父性愛演技をしているとある瞬間欲が生じる時もあるんですが、感情過剰があったらソ・ヒョンギョン作家が携帯メッセージを送ってくるんです。僕がオーバーペースしているんだなって、俳優として決まり悪さを感じたりもしました」
しかしイ・ジュンギは「最後の撮影前日、作家から僕にチャン・テサンの最後のセリフについて尋ねられました。「チャン・テサンとして生きたイ・ジュンギがもっとよく分かっているので、最後のセリフをイ・ジュンギに尋ねたい」って言われたんです。いつもムチばかり打たれていた作家から僕に尋ねたかったって言われた時は、認められたようで気分が良かった」と話した。

父性愛演技と同じぐらい脱走犯演技も大変だった。険しい脱走をしながら数えきれないほどの危険なシーンを演出し、イ・ジュンギは骨を惜しまなかった。アクション演技なら自信のあるイ・ジュンギだったが、今回の作品では「こうしているうちに死ぬかもしれない」と思ったりもしたという。

「急流シーンを撮影する時でした。流速がひどくて実際に流されてしまいました。水泳が上手くても流速のせいで波打って、岩や石が多くてぶつかるかもしれませんでした。息が出来なくてあやうく気絶しそうにもなりました。撮影チームは僕が演技に没頭しているとばかり思って、平然と見ていたんです(笑)。急流で人が死ぬのも理解が出来たし、主演俳優が意地を張ったら災いを被り得るなあって思いました」

イ・ジュンギは実際に代役を使わない俳優として有名だ。このような意地を張る理由があるのだろうか。「充分に出来そうだという思いもするし、俳優が直接演技をすればそのシーンが面白くなるっていう気がします。つまらないアクションではなく、チャン・テサンの脱走に役に立つシーンなら、僕が演技をすればもっと凄絶でもっと切なく見えるじゃないですか。でも今回の『Two Weeks』の急流シーンで「本当に死にそうだったら代役を使わなきゃ」とも思いました(笑)。成功すればいいですが、ドラマというものは一回事故が起きると欠番もしくは放映終了になるじゃないですか。主演俳優という欲を張らないで、遠くを見なきゃっていう考えもしました」

2週間休みながら生気がなくて気がめいったというイ・ジュンギは、今さらながらせっせと仕事をしなければと思ったそうだ。もう次の作品のために忙しく動いている。イ・ジュンギは「親しいPDに会って話をしながら、来年の放送局のラインナップもざっと見た。上半期にはドラマをするのが目標で、絶対にしたい」と話した。そういいながらもイ・ジュンギは「止まっている機械より油を塗ったり差したりして回ったらいいなと思う」と笑った。イ・ジュンギに新しい油差しをしてくれる新しい作品は何なのか、非常に期待される。