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ドキュメンタリー映画『ムヒョン、二都市物語 - ノ・ムヒョン元大統領の備忘録』
2000年の冬、釜山のある通り。 冷え込んだ街で遊説するノ・ムヒョンは、庶民1人1人に駆け寄って頭を下げて手を差し出した。 その短い場面だけでもノ・ムヒョンの真心が分かる。 
寒さのせいでポケットに入れた両手を、庶民に挨拶をする時は出して気持ちを込めた。
ドキュメンタリー映画『ムヒョン、二都市物語(以下、『ムヒョン』)』は、何故わざわざ釜山から出馬して落選したノ・ムヒョンの物語なのか。 それは、この映画がノ・ムヒョンを通して本当の“失敗”が何なのか、本当の“成功”が何なのかを語ろうとしているからだ。 結論としては、ノ・ムヒョンは当時落選したが失敗はしなかった。 落選から3年が過ぎ、彼は大統領になった。 そして大統領任期を終えると残念ながら亡くなったが、それもまた失敗ではないと、映画は語る。
しかし、『ムヒョン』が描いているのはノ・ムヒョンのそんな政治的歩みではなく彼の人間的な姿だ。 当時釜山の街中で遊説して疲れたノ・ムヒョンが、ある茶店に入って女性従業員に、自分を支持しない人々の前で遊説しなければならないのかと訊くと、彼女はそれでもしなければならないと答える。 その話を大きな悟りと受け止める姿は、彼の政治的歩みがどこから出てきた物なのかをよく伝えている。 それは、政治のための政治ではなく、小さな民意に耳を傾け、そこから却って大きな意味を読み解く本物の政治だ。
屋台でノ・ムヒョンを懐かしみ、話し合い、あの時を回顧するスタイルで構成されたこの映画の中で、その話しをする若者たちは誰も何もしていないのに皆急に涙がこみ上げる。
故ノ・ムヒョン元大統領の足跡を描いた映画『ムヒョン、二都市物語』は、2016年11月15日までの累積観客数が11万人を突破した。
『ムヒョン、二都市物語』は、地域の区別無く、人が住む世界を作ろうと努力したノ・ムヒョン元大統領の姿と、彼を記憶する人々の足跡を追って、韓国の現住所を照らし出すヒューマンドキュメンタリー。
韓国のドキュメンタリー映画の中で、興行5位という注目されるべき記録を達成した。 異例的に観客が列を成し上映要請が殺到、封切りされた週には上映館が30か所だったが、今では100余か所に拡大された。

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