■ 時代の証言者、プリーモ・レーヴィを訪ねて
■ 徐京植(著)
■ 創作と批評社(刊行)
■ 本の紹介 - 在日朝鮮人作家・徐京植が、プリーモ・レーヴィの人生と思想、死の意味を、あらためて探るために行った旅を綴ったエッセイ。現代証言文学を代表する作家、プリーモ・レーヴィは、1919年、トリノに生まれたユダヤ系イタリア人で、第2次世界大戦末期にアウシュビッツに収容されたが、劇的に生還した。
その後、当時の記憶と経験をもとに「周期律」、「これが人間なのか」などを著述、人間が人間に対し犯した、残酷な暴力を告発した。現代の地獄を経験しながら常に生きることを肯定し続けた、静かな楽観主義者・レーヴィは、1987年、突然自殺する。著者・徐京植は、この急すぎる死に引きつけられ、イタリアへと旅立つ。
二つの物語が交差しながらオーバーラップする。ひとつはレーヴィの物語、そしてもうひとつは徐京植の物語。それらは30年余りの時間差にもかかわらず、不思議と似ている。本書は、暴力の時代を証言し警告するシンボルであるレーヴィを通して、韓国の読者たちに警告と希望のメッセージを伝えている。 |